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Emika SAWADE

〈雲とその雲の隙間から見える太陽の光〉

私は大学2年生のときから雲をテーマに制作している。きっかけは本大学の先輩の個展の手伝いで香川県丸亀市に訪れた際に丸亀城に登り見た、〈雲とその雲の隙間から見える太陽の光〉が、まるで神様が降りてくるように感じた。以来、私はこの日見た光景が脳裏に焼きついて離れなくなった。

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雲を描く技法として支持体には、スポンジやナイフで強く拭いても耐えられる天竺綿を使用している。白抜きを行いただ画面に塗るだけではなくスプレーなどで裏彩色を施し、パネルに張り込み、バケツで何杯もの岩絵具や水干絵具、水をかけて雲の重なりを表現している。 ただ、描いていくうちにこの天竺綿だけでなく他にも様々な種類の綿布について調査をし、絵具も一般的な日本画で使われているものだけでなく、ピグメント自体についても研究を行いたいと思ってきた。白抜きについては表現したい雲の重なりのイメージに適合する白抜きを今後も研究継続し制作にフィードバックさせたい。

                           澤出笑可

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